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FabLabについて+門田の活動

 

2013.4作成開始。2018.11.7に更新。2021.5.6に追記。

FabLabは、1998年にマサチューセッツ工科大学でニール・ガーシェンフェルド教授がはじめた授業「(ほぼ)あらゆる物をつくる方法」を起源として います。ここで芽生えた、一般の人々がコンピュータという道具を介して工作機械にアクセスできるようになり製品を必要とする個人が自身で設計し生産すると いう、パーソナルファブリケーションという考え方は、その後、学外の施設へも広がっていきます。

2006年、ソフトバンククリエイティブより刊行された『ものづくり革命 ── パーソナル・ファブリケーションの夜明け』は、FabLabを日本ではじめて紹介した貴重な本であり、現在、FabLab Japan Networkに集まっているメンバーの多くがこの本を活動の拠り所にしています。しかし、この書籍の出版は日本にFabLabができる5年も前のことで あり、その後、絶版の状態が続いていました。そのため、現在、この書籍を入手することは困難なのですが、2012年12月に田中浩也氏の監修のもと、書名および翻訳文の一部変更を行い、『Fab-パーソナルファブリケーションからパーソナルファブリケーションへ』が再刊されました。一昔前の内容であることを承知で今読み返しても、FabLabの成り立ちがわかり、いろいろと学ぶことが多い一冊です。そのため、FabLabのことを知りたい、活動に参加したいという方にはぜひご一読をおすすめします。Fabに書かれている視点として、「世界との顔の見えるネットワーク」「リベラツアーツの再定義」「途上国との連携」の3つがあると思います。FabLabは、Make、Learn、Shareの3つを軸に、(ほぼ)なんでもつくる”FAB”スピリットのポテンシャルを実践と実験を通じて開拓していく場所として、位置づけられます。また、ファブラボジャパンの発起人の田中浩也氏が日本人としてはじめてMITで受講した体験記や日本でのFabLab立ち上げの様子をまとめた『FabLife』も同時にご一読されることをおすすめします。

 

2013年4月、来日中のニール・ガーシェンフェルド教授にお会いすることができ、感激しました。
このとき、日刊工業新聞のインタビューにおいて、ニール教授は次のように語っています。

 3Dプリンターなどの普及を背景に、モノづくりの新たな担い手が続々と誕生している。こうした「メイカームーブメント」の到来を早くから予見 していたのが米マサチューセッツ工科大学(MIT)のニール・ガッシェンフェルド教授だ。3Dデジタル機材を活用したパーソナル・ファブリケーション(個 人的なモノづくり)を提唱。同機材を備えた市民工房「ファブラボ」の提唱者としても知られる。同教授にメイカームーブメントの持つ意味、課題について聞い た。-誰もがモノづくりに参加できる時代は、世の中にどんなインパクトを与えるのでしょうか。「会議室のような小部屋でも誰でも、ほぼあらゆるモノを生み 出せるようになる。仕事はここ、遊びはここ、といった縦割りが曖昧になり、組織や社会のありようが大きく変わる。そうした中から新たな発想が生まれる。」 -将来、米グーグルや米フェイスブックのような”ビッグベンチャー”がメイカーの中から誕生する可能性は。「答えは分からない。一つ言えるのは機械をつく る企業ではなく、設計データを売買するプラットフォームの提供企業が成功する可能性が高い」-既存の製造業はメイカームーブメントにどう向き合うべきです か。「パソコンが登場し、メーンフレームの担い手だった企業の多くが破綻の憂き目を見た。その歴史に学ぶならば、既存の製造業は旧態依然の方法に固執せ ず、事業モデルを転換すべきだ。大量生産型の企業も残ると思うが、製造業全体の中での役割は小さくなる」-メイカームーブメントにおける市民工房「ファブ ラボ」の役割は。「主がいない、言い換えれば誰かの指示を受けた行動でないことがメイカームーブメントの強みだ。裏を返せば、良くないアイデアを何回も再 生してしまう悪循環に陥りやすい。そうならないためには(対話や助言を通じて自発的な成長を促す)メンタリングが必要。ファブラボが町の図書館のような存 在となり、メンタリング機能を提供できればと考えている」-ファブラボの国際会議「FAB9」が8月に横浜で開かれます。「現在、ファブラボは全世界に約 200ヶ所存在する。日本にとって世界とのつながりを強化する大きなチャンス。世界中のメイカーが会議に注目しており、永続的な影響を残してもらいたい」 -日本のモノづくりの力をどう評価していますか。「美をいとおしみ、他人との協力で物事を進める日本人の国民性はメイカームーブメントに大きく寄与するだ ろう。一方、日本の製造業が停滞している背景には階層構造による制約があったとみている。仕事と遊びをはっきり分ける傾向もよくない。」ニール・ガッシェ ンフェルド氏の経歴-米コーネル大学で応用物理学の博士号取得。92年からMIT勤務。現在はMITビット・アンド・アトムズセンター所長を務める。04 年に米科学雑誌「サイエンティフィック・アメリカン」で科学技術分野のリーダー50人の一人に選ばれた。

 

その後,第9回世界FabLab代表者会議(FAB9)は、世界中のFabLab関係者が集い、2013年の8月21日から27日まで横浜で開催されました。公式ウエブサイトはこちらをご覧ください私(門田)自身は、FabLabJapanの発足初期からFabLabの 活動に加えていただいており、2011年の夏にはFabLab発祥の地であるMITを訪問、2012年の夏にはニュージーランドの首都ウェリントンで開催 された世界ファボラボ会議(FAB8)に参加させていただきました。また、2011年5月に開催されたファブラボ鎌倉とファブラボ筑波のオープニングやFabNight、同年12月に開催されたMake:Tokyo Meeting 07、2012年12月に開催されたMake Fair Tokyo 2012な どに参加・出展をさせていただいています。現在までのところ、直接的に学外のFabLabの運営には関わってはいませんが(2013.8より、 FabLabKannaiの運営に関わる)、各施設のメンバーと連携を取りながら、2015年3月まで、東工大附属高校門田ロボテクを運営しました。

2012年には、市民のためのものづくりプラットフォーム [FabLab Japan]が、社会基盤、プラットフォームの分類でグッドデザイン賞を受賞しました。
概要:ファブラボとは、デジタルからアナログまでの多様な工作機械を備えた、実験的な市民工房のネットワークで、世界135箇所以上に広がっています。日本では 現在、鎌倉、つくばの他、各地に拠点があります。「FAB」はFABrication(工作)とFABulous(愉快な、素晴らしい)という2つの言葉 から来ています。従来の大量生産を前提とした製造ではなく、自分たちの使うものを、つかうひと自身がつくる文化(パーソナル・ファブリケーション)の醸成 を目指しています。市民ひとりひとりがユーザーであると同時にデザイナーでもある社会、様々な立場の人々がつくり共同できる環境を実現したいと考えていま す。

2012年末までにようやくFabLab標準機材とされているレーザー加工機、3Dプリンタ(MakeBot社 Replecator、Replicator2)、3D切削加工機 MODELA、小型カッテイングマシンなどをそろえることができ、高校においてパーソナルファブリケーションの教育実践に取り組みました。

FAB9の期間中、8月26日にMITのニール教授をはじめ、世界中のFab関係者に祝福されて、横浜にFabLabKannaiが オープンしました。はからずも、ボランティアでChief Directorとして運営に関わるようになりました。その後、10月から3ヶ月間の活動を行う第一期生を26名お迎えして、活動を開始しました。

   また、FAB9の期間中には、この間のファブラボの活動をまとめた書籍2冊、「実践Fabプロジェクトノート」(グラフィックス社)と「FABに何が可能か」 (フィルムアート社)を執筆・監修しました。執筆にはこの間、FabLab Japan Networkの活動に関わった方々を中心として、多くの方にご協力いただきました。実践Fabプロジェクトノートは2014年8月に「自造者的天堂 Fablab」というタイトルで台湾語に翻訳されて出版されました。

  2013年9月 これまでに3Dプリンタで取り組んできた内容をまとめた単著「3Dプリンタではじめるデジタルモノづくり」を日刊工業新聞社から出版しました。2014年1月「3Dプリンタがわかる本」(洋泉社MOOK)にファブラボ関係者が数名取材協力しました。私はインタビュー記事を9ページ掲載していただきました。 

2014年3月末に台湾のファブラボ3ヶ所とFabCafe Taipei 、台湾の工業高校などを訪問させていただきました。

 5月にはファブラボとっとりがオープンしました。以前から知り合いの鳥取大学の先生が中心となってスタートしたこともあり、オープンのシンポジウムにも登壇させていただきました。オープンイベントには鳥取県知事、鳥取市長、鳥取大学学長などをお招きして盛大に開催されました。また、鳥取には鳥取城北高校がご近所の魚屋の2階をファブ施設にしたFL@Mという施設もあり、驚かされました。せっかくなので、鳥取砂丘などの観光もしてきました。

2014年7月にはスペインのバルセロナで開催された第10回世界FabLab代表者会議(FAB10)に参加して、世界中のFAB仲間と交流ができました。

2014年7月、Housing Tribune Vol.476 特集 住宅業界のための3Dプリンタ活用術 創樹社インタビューを受けて記事にしていただきました。8月、工学教育 特集 新しいものつくりの潮流:メイカームーブメンとを工学教育にて、ファブラボと科学技術高校におけるディジタルファブリケーションの取り組みを寄稿しました。11月、日本フルードパワーシステム学会誌 特集「アディティブ・マニュファクチュアリング」にて、ファブラボの活動とその広がりを寄稿しました。12月、日本機械学会誌 メカライフ特集特集記事「社会と機械」 にて、ものづくりと社会の新しい関係を寄稿しました。2015年1月、自然科学書協会『会報No.1(通算75号)』に、ものづくり活動をつないでいくFabLabを寄稿しました。2015年7月にはシステム制御情報学会にもファブラボ関連の解説記事を寄稿予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年9月、にファブラボ太宰府がオープンし、これと同時に日本ファブラボ会議が開催されました。このとき、先にオープンしていたファブラボ大分とファブラボ佐賀も訪問させていただきました。太宰府天満宮も見学してきました。

2014年11月、ファブラボ仙台を訪問させていただきました。バルセロナや太宰府でも一緒だったメンバーにいろいろご案内していただき、漆体験と乙女電芸部のオリジナルLED作品製作をしました。

2015年1月には、ファブラボ関内を訪問したフランス人が運営しているパリのファブ施設WoMaを訪問しました。3月には、台湾を再訪して、ファブラボ台南で日本のファブラボに関するプレゼンテーションを行いました。ファブラボ台南での記事はこちらです。

2015年4月から、門田が仙台の宮城教育大学の准教授となりました。今後はファブラボの活動を含めて、幅広くデジタルファブリケーションの実践と研究に取り組んでいく所存です。仙台のラボも整備中です。

 

8月1日, 2日に、東京ビッグサイトで開催されたMakerFaireTokyoにファブラボ関内から出展して、日頃の成果物を展示しました。また、私は水中ロボネットのメンバーとしてのプレゼンテーションも行いました。


 

ファブラボや3Dプリンタ関係に関する原稿も引き続き、数多くいただいております。

雑誌「機械設計」(日刊工業新聞社)7月号の特集「設計・開発で価値を生み出す最新3Dプリンター活用ガイドに、事例として、「ものづくり教育の活性会に3Dプリンターを活用する」が掲載されました。また、システム制御情報学会誌 「三次元造形の最前線とその広がり」特集号には、「3Dプリンタが「わかる」「使う」「作る」の教育実践の解説原稿が掲載されました。

 

2015年8月にはファブラボ発祥の地であるアメリカ・ボストンで開催されたFAB11に参加してきました。ファブラボの活動に加わった2011年8月にボストンのマサチューセッツ工科大学(MIT)を訪問させて以来のボストンでした。2011年は好奇心だけの訪問でしたが、4年後にファブラボ関内のディレクターとして再訪できて光栄に思います。4年連続でのファブラボ代表者会議への参加ということで、今回はResearch Paper のセッションにて、ロボット教育に関する講演を行うこともできました。

2015年10月、これまでに取り組んできたファブラボ活動を「3Dプリンタ」を中心としてまとめた書籍を『門田先生の3Dプリンタ入門』として、講談社ブルーバックスから出版しました。

2015年12月、「つくりながら学ぶこれからの教育」がテーマとなった国際会議 FabLearn ASIA 2015(Yokohama)にて、教育実践の発表セッションの座長などをつとめました。

2015年1月、この間に3Dプリンタと並んでテーマとしていた3DCADの教育実践を中心にまとめた『基礎から学ぶ機械製図』を出版しました。

2015年3月、2nd International Conference on Digital Fabrication (Tokyo) にて、Development of 3D Food Printing System for Japanese Sweetsを発表、 また、砥粒加工学会誌に「イノベーティブな設計力を育む技術教育の観点からの3Dプリンタの活用」 第60巻 第3号が掲載。

2016年3月、3年連続で3月に台湾(台北、台南、嘉義など)を訪問。新北市立中和高級中学と国立台湾師範大学附属高級中学 を見学してきました。訪問記はFabcrossに寄稿させていただきました。

これらの活動を踏まえて、2016年4月より、宮城教育大学門田研究室は、FabResearchとしてファブラボの実践研究に取り組んでいくことになりました。

2016年8月 中国・深センで開催されたFAB12に参加してきました。日本人で5年連続の参加者は数名です。ファブラボの活動がますます幅を広げていることを実感できる会でした。期間中は巨大な電気街の華強北や隣接する香港のSTEM教育の拠点校を訪問することもでき、視野を広げることができました。

2017年2月、ファブラボ関内の初期メンバーだった方が運営している沖縄のファブ施設であるStartupCafe Kozaを訪問させていただきました。とてもよい雰囲気の空間でした。

2017年4月、4年連続で台湾のファブ施設を訪問しました。今回は高雄を拠点として、高雄と台南に出向きました。ファブラボ台南は4度目の訪問になります。高雄では高雄師範大学内にあるファブ施設を訪問させていただきいました。教員研修に力を入れているとのことで、とても参考になりました。

2017年8月には、香港のMakerSpace、マカオのFabLabを訪問しました。

その後は台湾を中心に学校訪問やFabLab訪問を継続しています。

詳しくは、Visitのページをご覧ください。

また、ファブラボ関内はMakerFaireTokyoへの出展を継続的に行っています。

特に2017年からは参加メンバーも増えてきており、盛り上がってきました。

ここでは台湾をはじめ、諸外国のファブラボ関係者の訪問もあり交流ができています。

2018年11月には日本のファブラボとしてはじめてMakerFaireTaipeiに出展を行いました。

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2017年8月のMakerFaireTokyoにて、MakerFaire
の創立者であるDale氏とお会いしてご挨拶ができ
ました。著書にもKeep on Making in Educationとサインをいただきました。精進いたします。

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2018年11月のMakerFaireTaipeiにファブラボ関内と一緒に出展
できたことは、ファブラボのファウンダーとしては嬉しい出来事でした。2019年10月にも再びMakerFaireTaipeiに出展できました。

​2019年5月には、新北市創客魔法市集に出展させていただき、台湾の子どもたちと交流することができました。

2020年1月東北で初開催のSendai Micro Maker Faireに門田ロボテクとして初出展できたことも印象深い出来事です。

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ファブラボの活動に参加してから、世界中に知り合いができ、そこから地域を見るグローカルな視野が身に付きました。ファブラボは常に進化を続けています。コロナの影響で海外に出向くことができる状況が続いていますが、いつかまた諸外国のファブラボ関係者と直接お会いして交流をしたいと考えています。

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